雑穀米

【炭水化物のこと】体にいいは本当? 近年注目度が上がっている雑穀米の栄養素とその効果。さらに、糖質制限中でも美味しく食べる方法をご紹介

最近では雑穀米はコンビニでも手に入る時代

コンビニのおにぎりなどでも見かけることが多くなった雑穀米。
長期保存できるパックに入っているものも見かけるようになりました。
雑穀が入ることでなんとなく健康的なイメージになりますが、具体的に雑穀には体にどんな良い効果が期待できるのでしょうか?
本当にダイエットに効果はあるのでしょうか?
この記事では、雑穀米の栄養素やその効果、効率的に摂るポイントをご紹介します。

そもそも雑穀米とはどういうもの?

一般的に雑穀米とは、玄米やあわ、ヒエ、キビ、ハト麦、もち麦、押し麦、黒米など複数の穀物を、白米と混ぜて炊き上げたご飯のことです。
雑穀は各種類によって違った栄養素を含むため、白米には足りないようなビタミン類やミネラル類、食物繊維やポリフェノールなどの豊富な栄養を自分好みにバランス良く摂取することができます。
また白米と比べて噛み応えのある雑穀は、食事中に満腹中枢が刺激されて少量でも満足感が得られやすく、最近ではダイエットの食材として取り入れる方も多くなってきています。
白米に混ぜる穀物の種類によっては、もちもち感やプチプチ感などの食感も楽しめるため、女性を中心に人気を集めている食材です。

雑穀米に使われている主な雑穀の種類と選び方

雑穀は、種類によって食物繊維やビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素を含んでいます。
これを白米と一緒にいただくことで、同じお茶わん一杯でも炭水化物の割合が減り、いろんな栄養素を摂取できます。
雑穀それぞれにどんな栄養が含まれているのか、簡単に見てみましょう。

もちあわ  :もちもち食感とクセのない味。ビタミン、ミネラル豊富
黒米    :アントシアニン、たんぱく質、ビタミンたっぷり
黒豆(大豆):漢方界でもスターのポリフェノールたっぷり大豆
アマランサス:カルシウムが白米の約30倍、鉄分約5倍、食物繊維約8倍
発芽玄米  :脳にいいとされるGABAが白米の約10倍とか
キヌア   :高たんぱく低カロリー。近年スーパーフードとして引っ張りだこ
高きび   :プチプチとした食感。ポリフェノールや食物繊維など
小豆    :お赤飯の立て役者。植物性たんぱく質の宝庫
黒ごま   :牛乳の約11倍のカルシウムを含む。香ばしい風味が人気
白ごま   :必須アミノ酸をバランスよく含む小さな巨人
もちきび  :もちもちした食感。ビタミン、ミネラル、食物繊維、亜鉛たっぷり
大麦    :精白済みの大麦。歯ごたえたっぷり食べごたえもたっぷり
赤米    :ビタミンB群をはじめとした栄養素がたっぷり
ひえ    :マグネシウムは白米の約3倍! ほかにもビタミンB6など
はと麦   :最近コスメでも頭角を現す美容食。必須アミノ酸が豊富
とうもろこし:マグネシウムは白米の約3倍! ほかにもビタミンB6など

1.栄養バランスのよい食生活を目指すのなら種類を多く含んだ雑穀米

雑穀米にも十穀、十六穀、十八穀、ときには三十穀といろいろバリエーションがありますが、品目が多いほうがバランスよい食生活に近づけます。
しかし、多くの種類をいっぺんに炊くことで雑味を感じる場合があるので注意が必要です。

2.初めて食べる人は食べやすさを重視してもち麦や押し麦などを

雑穀米を始めてみようと考えている方におすすめなのが、もち麦や押し麦など「もち~」「押し~」といった雑穀が含まれている雑穀米。
ほかの雑穀と比べてクセがなく、もっちりとした食感を楽しめるのがその理由です。
雑穀米に慣れてきたら、キヌアやアマランサスなどの雑穀にも挑戦して、あなたにぴったりのブレンドを見つけてみてはいかがでしょうか。

雑穀米を食べ続けることで期待できる効果は?

1.腸内環境を整える

雑穀米に含まれる大麦やひえ、アマランサスなどには、食物繊維が含まれています。食物繊維は、腸内の善玉菌のえさとなって増殖を促すため、腸内環境を整える作用がありますよ。雑穀に含まれるのはおもに不溶性食物繊維。
便の量を増やしてスムーズな排便を助けてくれます。

2.食後血糖値の上昇を抑えられる

雑穀米は、精白された白米と比べると、血糖値の上がりやすさを示すGI値が低いのが特徴です。
GI値が低い食品は、糖の吸収がおだやかで、食後血糖値の上昇がゆるやかになります。
また、水溶性食物繊維も栄養素の消化吸収速度をゆっくりにして、血糖値の急上昇を抑えます。
雑穀のなかでは、特に大麦に多く水溶性食物繊維が含まれています。
ゆっくりと消化吸収がおこなわれると、腹持ちもよくなります。

3.抗酸化作用

雑穀米に含まれる黒米には、ポリフェノールのひとつであるアントシアニン、赤米にはカテキン、タンニンなどが含まれています。
ポリフェノールには、活性酸素による酸化から体を守る抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは、老化や免疫機能の低下の原因となる過剰な活性酸素の発生を抑えたり、取り除いたりするはたらきです。
活性酸素は年齢とともに増えるほか、ストレスや紫外線なども増やす要因になります。
雑穀米を取りいれると、酸化対策に期待ができます。

雑穀米はダイエットに効果はあるか?

白米と比べて噛み応えのある雑穀は、満腹中枢が刺激されて少量でも満足感が得られやすく、ダイエット中の食べ過ぎを防いでくれる効果が期待できます。
また、食物繊維が豊富な雑穀米は食後の血糖値の急な上昇を抑えてくれるため、肥満の予防にも効果的といえます。
実際に白米と大麦を1:1の割合で混ぜた麦ごはんを1日2回、12週間食べたところ、内臓脂肪が減少したというデータもあるそうです。
加えて、白米と比べて栄養価・栄養バランスも優れている雑穀米は、ダイエットにおすすめの食材だと言えるでしょう。
食べ過ぎはもちろんNGですが、いつものご飯(白米)を雑穀米に変えるだけで、ダイエット効果が期待できます。